サヨクの限界

ここ数日はかなり体調が悪く、ブログに手がつかなかった・・・。今日はまだマシな方ではあるが、つくづく自分の身体の弱さを痛感する。
なお、残念ながらrekihikoさんがブログを閉鎖されたようだ。やはり体調の関係だろうか?くれぐれもご自愛なさるよう願いたい。


【光市母子殺害】 元少年の死刑確定へ
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1697576.html

繰り返しになるが、死刑が妥当であるか否かは私では判断出来ない。

しかしこのまとめブログにあるような、死刑を心から喜ぶようなコメントには絶対に賛同できない。確かにこの事件はどうみても悪逆非道である。個人的な意見を述べるならば、このような残酷極まりない犯人に二度と社会に出てきて欲しくは無いという気持ちはある。しかしこのような私の個人的な感情は勿論の事、例え被害者が死刑を望んだからと言って、それを理由に判決を左右するような事はゆるされない。第三者の立場で「ざまあwww」とか喜んでいるこの連中は最初から論外であるが。

犯罪者に対しての量刑は、個人の感情などでは無く法が決める事である。裁判所は法によって犯罪者を裁く。被害者の復讐心(仮にそのような感情があると仮定して)も、第三者の正義感やそれに基いた犯罪者に対する嫌悪感情も、一切判決を左右する根拠とはなり得ないのである。それが私がパール判事から学んだ「法の正義」である。

パール判事関連の記事---
東京裁判は一部でも肯定し得るのだろうか?」
http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120219/1329662978

「(読書感想文) 中里成章氏著「パル判事 インド・ナショナリズム東京裁判」」
http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120218/1329525219

「パール判事は右派ではない」
http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120212/1329042782

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光市母子殺害事件の死刑確定判決に関連する加害者報道の備忘録」
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20120221/1329772134

上記id:hokke-ookamiさんのブログのコメント欄に、興味深いものがあった。

戦争犯罪が批判されることを拒絶したがる人達から、光市の加害者バッシング報道を批難したり、彼の弁護士を擁護したりする光景を見たことがないです。
>そういう人達が、「罪を犯した人達にも事情があるんだ。厳しく罰するな。」という考えを基本持ち合わせていないなら、自己正当化的な言説を展開せざる得ないでしょうね。

端的に言えば、これは「サヨク」にこそ当てはまる批判である。

勿論ネット右翼に過ぎない私が、日本の右派の意見を代弁するような資格を持つ訳も無いが、「南京事件」に関して、その事実関係や、「罪を犯した人達にも事情がある」とか言う理由でその弁護を試みている訳では無い。それが不必要過ぎる程に誇張されているから批判しているのである。「南京事件の被害者は30万人」これを批判をすると、決まって「時代遅れな批判」だとか「罪を逃れる為の詭弁」等と反論される訳であるが、実際にこのような主張が存在していた。東京裁判での証言でもパール判事が指摘した通り、事実かどうかが極めて疑わしいものがあり、戦時喧伝の類が多かったのである(※)。左派はこう言った都合の悪い事実は無視して、とにかく「日本の悪い事」だけを徹底的に掘り下げて研究する。
id:Apemanさんの立場はちょっと分からないが、id:hokke-ookamiさんは死刑制度には反対の立場なのだろう。しかしながら戦争犯罪を研究する上で、A級戦犯やBC級戦犯が(かなり粗末な)裁判で死刑になった事については全くと言って良いほど触れる事は無い。「確かに悪い事をやっていたが死刑はやりすぎ」なんて言葉も聞いた事が無い。これが「サヨク」の矛盾であり限界である。


※2/28追記
ただし、犠牲者30万人説が戦時喧伝により生まれたものかどうかは不透明である(seabassさんのご指摘により)。