レッテル張り以外にする事無いのか


慰安婦問題の謎」
http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120812/1344782951

id:Apemanさんのブログはやはりメジャーである。トラックバックを送る度におこぼれを頂けるのは実に有難い。ただこの方のブログ経由で訪問される方とは大抵意見が合わない為、ブックマークコメントもほとんど批判的なものばかりなのが辛い所ではある(笑)。

コメントや数々のブックマークコメントの中で印象に残ったのが、上記記事が(元慰安婦に対しての)セカンドレイプだと言う指摘を受けた事である。

この記事で書いているのは、「問題が表面化するまでの50年の間に何故告発しなかったのか」というような内容である。別に慰安婦は売春婦だとか、嘘つきだとか言っている訳では無いし、少なくともそこまで突っ込んで議論出来る論拠を私は持ち合わせていない。しかし当該事件が起きてから半世紀経ってから明らかにされるというのはやはり謎である。それを問いかける事すらも「セカンドレイプ」だと言うのなら、言論を封殺しているに等しいのでは無いのか?

特に印象的だった、名乗る要なしさんのコメントを改めて取り上げたい。

>周囲の偏見や差別的視線の中で長年の沈黙を続けてきた元従軍慰安婦たちが、事実究明のために敢えて自らの過去を明かしたことは、決して遅すぎたということはなく、その勇気はどれほどの賞賛にも余りあることですが、しかし、それはあくまでも当事者の自発的意志によるべきものであり、絶対に他者が強要できるものではありません。

誰も強要などしていない。しかし過去を明かすだけでなく具体的に賠償を請求するというのであれば、早いに越した事は無いと言っているだけであり、そもそも元慰安婦を批判する意図も別段無いのだ。もし日本での従軍慰安婦裁判がもう数十年早く始まっていれば、訴えが認められる可能性があった事は厳然たる事実である。

>性犯罪被害者にセカンドレイプに身をさらせと迫るあなたは立派に現在進行形で彼女たちの人権を侵害しています。

迫るも何も自分から身をさらしているでは無いか。彼女達が勇気を持って告発する事により慰安婦問題が広く認知されるようになったのだ。そして彼女達を支援する人々は、この問題を世界中に知らしめるべく現在でも精力的に啓蒙活動にはげんでいるのである。彼らの活動が「セカンドレイプ」だとでも言うのか?

この方のコメントから分かる事ではあるが、「歴史修正主義」だの「レイシズム」だの「セカンドレイプ」だの、左派は安直にレッテル張りを多用しすぎるように思う。余りにも頻繁に使う為、範囲が広がり過ぎて収集がつかなくなってしまっている。何でもかんでもレッテル張りしていれば説得力のある批判が出来たと思い込むのはいい加減やめた方が良いのでは無いか?

そう言えば、日本の嫌韓感情を指して「レイシズムだ」と評する声は良く聞くが、韓国の反日感情を「レイシズムだ」と指摘する声は全くと言って良いほど聞いた事が無い。これも謎と言えば謎である。


なお、rekihikoさんより久しぶりにトラックバックを頂いているが、残念ながら私との議論は嫌煙されているようなので、返信は控える事にする。元気そうで何よりだ。