日本は原爆投下の被害者である

広島への原爆投下から69年である。

日本の戦争犯罪だけをひたすら吊るし上げる事に熱心な左派は当然のように触れもしない。触れるにしても、日本を被害者扱いしたくないからか、日本の戦争犯罪とセットで扱う程度である(でも日本も悪いんですよ的な)。

原爆投下の是非について、今やアメリカすら大っぴらには肯定していないようではある。何より、広島・長崎以降、市街地に対し核兵器で攻撃を行った実績は無い事から見ても、流石に自国がどれ程の事をしでかしたのかは自覚していると思われる。いずれにせよ、二度とこのような悲劇が起こらないよう、世界(特に核保有国)が自制していく事を願う次第である。

また日本には今後も原爆投下の悲劇を後世に伝えていく義務がある。その際注意する必要があるのは、「原爆は誰の意思で決定し、誰を対象に投下されたのか」という事実をはっきりさせるという事だ。日本の戦争犯罪をあげつらい、無理やり日本の行動と原爆投下をセットで考えさせるような(日本も悪い的な)卑劣な言動に惑わされてはならない。

久しぶりにパール意見書から引用したい。

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もし非戦闘員の生命財産の無差別破壊というものが、いまだに戦争において違法であるならば、太平洋戦争においては、この原子爆弾使用の決定が、第一次大戦中におけるドイツ皇帝の指令および第二次大戦におけるナチス指導者たちの指令に近似した唯一のものであることを示すだけで、本官の現在の目的のためには十分である。このようなものを現在の被告(「A級戦犯」)の所為には見出しえないのである。」(パール判決書(下)592ページ)

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原爆投下について日本人が加害者意識を持つ必要は無いし、そのような卑屈な態度は犠牲者に対しても失礼であろう。